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「食品のトレーサビリティ」メールニュース   No.48(2010年5月20日発行)

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食品需給研究センター「食品のトレーサビリティ」メールニュース
                           2010/5/20発行
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食品需給研究センターの酒井です。
口蹄疫の事態の推移、本日から始まった公益法人の事業仕分け。
どちらも目を離せない毎日です。いま自分たちがすべきことは何だろう、
と考えています。

さて本日は、サバのトレーサビリティに関する調査プロジェクトの報告書と、
現在進行中の調査についてご報告します。

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■報告書「サバのサプライチェーンにおけるトレーサビリティのロット
 管理手法の検証」の公開
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昨年の5月からノルウェーの研究者とともに、サバのトレーサビリティに関する
調査・検討を行っています。
このほど、3月までのプロジェクトをまとめた報告書を公開いたしました。

 サバのサプライチェーンにおけるトレーサビリティの調査検討
 /trace/saba/
 報告書「サバのサプライチェーンにおけるトレーサビリティのロット管理手法
 の検証」
 /trace/saba/report1003.pdf

塩サバ・干物・しめサバをはじめとするサバ加工品の多くは、いわゆる
フローズンチルド(製造から配送までは凍結の状態を保ち、販売時に
解凍してチルドの温度帯で陳列する形態)で流通しています。サバ
加工品に限りませんが、この流通形態のトレーサビリティの改善策につ
いて、考えさせられました。今後、改善策を具体化するような事業を
していきたいと思っています。

また、このプロジェクトでは、トレーサビリティの現状を把握し改善すべき
課題を分析する方法として、ノルウェーの共同研究者が提唱している以下の
2つの手法を使いました。
 ・プロセスマッピング
 ・遡及テスト(simulated recalls)
このプロジェクトのなかでは、まだ手法を試してみた段階ですが、今後
さまざまな調査プロジェクトで、この手法を実践していきたいと思っています。
トレーサビリティの現状把握や監査の方法に関心をお持ちの方には特に、
ご一読頂き、ご評価いただけたらと思います。

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■サバ加工品「遡及テスト」 実施中
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ただいま、上記のサバのプロジェクトの続きで、「サバ加工品の遡及テスト」を
対象規模を拡大し(約30商品)、実施しています。
小売店等で製品を選び、その製品の流通経路の事業者にお問い合わせし、
仕入情報をご回答をいただくことにより、その製品の移動の履歴を
把握しようと試みる、というものです。
それによって、将来何か事故が起きたときに遡及が可能か、また遡及に
どれくらいの時間がかかるか、当該製品の元になったと考えられるロットの
数や大きさはどれくらいか、を推定し、改善の必要性を検討することが
できます。
弊センターの調査員が、都内のスーパーでサバ加工品を購入し、そこに
表示された連絡に電話をして、たとえば小売店、物流センター、卸売業者、
メーカー、原料メーカー、というようにフードチェーンを一段階ずつ遡って、
生産段階の特定を目指しています。
調査の趣旨をお話しし、取引上の秘密を守ることをお約束したうえで、
回答をお願いしています。

事前に了解をいただいておく方法もあるのですが、今回はあえて、
事前の了解なしで進めています。そのために、たまたま私どもが購入した
製品の遡及先となった事業者の方には、業務中に突然私どもからの電話を
受けることになります。ご迷惑となり申し訳なく思う一方で、調査の意義を
ご理解くださって回答をくださる方のほうが多く、大変ありがたく思っています。

原料サバやサバ加工品をお取り扱いの事業者様で、私どもからの
遡及テストのお願いの電話がいった場合には、ぜひご協力のほど、
よろしくお願い申し上げます。
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酒井 純    
 社団法人 食品需給研究センター  /
 Tel:03-5567-1993 Fax:03-5567-1934
 114-0024東京都北区西ヶ原1-26-3 農業技術会館
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