平成17年度農林水産省補助事業 ユビキタス食の安全・安心システム開発事業
平成17年度農林水産省補助「ユビキタス食の安全・安心システム開発事業」の一環として実施した調査の報告書のひとつ「トレーサビリティシステム導入事例集第2集」をpdf形式のファイルにて公開します。
トレーサビリティシステムについての理解を深めていただくため、また食品事業者様における導入検討のため、お役立ていただければ幸いです。
(1ファイルあたり1〜3MB程度です)
T. 株式会社米子青果:
地場産青果物流通におけるトレーサビリティシステム導入(品目:青果)
U. 内子フレッシュパークからり:
農産物直売所における商品のトレーサビリティ(品目:青果物全般)
V. 有限会社OK牧場:
養豚経営の品質向上・効率化のためのトレーサビリティ(品目:豚肉)
W. 株式会社ジェイラップ:
トレーサビリティの農場経営での活用(品目:米および青果)
X. 全国農業協同組合連合会(JA全農):
全農安心システムにみる農協系統におけるトレーサビリティシステム(品目:農畜産物)
ダウンロードしてご覧いただくのが困難な場合、冊子(A4、カラー印刷、70ページの冊子)を、ご提供できます。こちらのページをご覧下さい。
「序」より
平成12 年より食中毒事件、国産牛でのBSE 発生、表示偽装、無登録農薬使用問題等、相次いで発生した食品関連の事件により、食品事業者は消費者からの信頼を大きく失うこととなった。これを契機として、食品のトレーサビリティシステムの開発と導入が期待され、注目されるようになった。
そうした中、農林水産省では平成13 年度からトレーサビリティシステムの開発・実証事業を実施してきた。併行してトレーサビリティシステムを導入する生産・流通主体に対する補助事業も実施し、普及・推進を続けてきた。また、平成15 年3 月には「食品トレーサビリティシステム導入の手引き」が作成され、基本的な概念や導入手順が示された。これに続いて、品目の特性に応じて識別する方法や記録すべき項目等について解説した、いわゆる品目別ガイドラインも、現段階では青果物・鶏卵・貝類・養殖魚・海苔について公表され、誰でも参考資料として読むことが可能である。一方、実際に導入を行う際にどのような業務が発生し、どのような記録手法があり、どのような費用が発生し、また逆にどのような便益がもたらされるかについては、それほど情報や認識の共有が進んでいない。
こうした背景から平成16 年度末に、「トレーサビリティシステム導入事例集」を作成・公開した(以下、第1集)。この第1集に対しては、さまざまな事業者から高い評価をいただいたと同時に、「トレーサビリティシステムとはどのようなもので、どうあるべきか」という理念だけでなく、「現実のビジネスの中で、トレーサビリティシステムがどのように実現しつつあるのか」という実践への関心が関係者の間で高まっていることを強く印象づけられた。
本書は第1集で取り上げたさまざまな品目でトレーサビリティシステムを構築している事例に加え、複数主体に導入実績のあるパッケージシステムを利用している事例等を積極的に採用し、調査を行った。トレーサビリティシステムの導入に関心があるが、主にコスト面の問題で手控えている事業者にとって、参考にしていただけると思う。
また本年度は、昨年度同様の事例調査に加えて、トレーサビリティ情報システムについての調査も実施し、第二部に掲載した。トレーサビリティシステムにおいて、その記録の正確性を担保し、迅速な情報の検索等を提供する上で情報システムの存在は有用である。このトレーサビリティ情報システムについて、複数の主体に納入実績のあるものを中心に、その保有する機能等の解説を収録した。
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