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開催報告:第4回 コーディネーター人材育成研修−連続開催【東京】−

農商工等連携における新製品開発の方法 〜製品コンセプトのつくりかた〜

 1月20日に開催した東京研修第4回目では、講師に食と農研究所の加藤寛昭氏をお招きし、農商工等連携における新製品開発の方法について、製品開発ではどのような視点が必要となってくるのか、中小企業では見落としがちな大企業の製品開発に対するノウハウのポイントなど、講師の経験を取り入れながら、大変わかりやすくお話いただきました。さらに、実践研修では、納豆を用いたポジショニングマップの作成を通じて製品コンセプトのつくり方を実践的に学びました。

講義 13:05〜14:30

テーマ:
農商工等連携における新製品開発の方法
 ⇒講義資料1(1-32ページ)pdf(7.8MB)
 ⇒講義資料2(33-59ページ)pdf(7.8MB)
 ⇒教材データpdf(4.4MB)
講師:
食と農研究所 代表 加藤 寛昭 氏

主な講義内容

  • 農商工等連携における新製品開発で抑えておきたいポイント
  • 製品概念書と品質展開表のつくり方
  • ターゲットの絞り方
  • ネーミングやパッケージングの方法

東京研修4_講師

(加藤講師)

 講義では、講師が大企業で経験したものづくりの手法をもとに、中小企業と農業との連携である農商工等連携にも取り入れられるノウハウをまとめた教材をもとに、農商工等連携における製品開発のポイントについて講義いただきました。

 連携事業においては、農の部分、商工の部分など、お互い不足している部分で連携を組み、最終的には地域の活性化や地域が元気になること、地域全体にメリットがあるということを心がけ、さらに取組みを始めようとしている連携体の強みが何なのかを十分に考える必要があるとお話されました。

 また、市場には必ず競争相手がいることも前提としてコンセプトメイキングすることが重要であり、製品コンセプトを明確にすることをおろそかにすると商品にはならない、オンリーワンのものをつくりだすことが製品づくりの哲学であると述べられました。

 さらに、ポジショニングマップの作成を通じて、自分たちはどこに競合と差別的優位性を持っているか、どこの市場であれば自分たちが一番優位に戦えるのか、競合との違いを明確にした製品づくりを実現させることも重要だとお話されました。

実践研修 14:40〜17:00

テーマ:
製品コンセプトのつくりかた

実践研修の様子

 実践研修では、グループごとに、実際に販売されている数種類の納豆を活用して、それぞれの商品のポジションを具体的に考えたポジショニングマップの作成を試みることを通じて、製品コンセプトのつくり方を学びました。

 新製品開発において、製品コンセプトの構成要素をしっかりと考えることが重要で、「市場に直接的な競合品はあるか、市場の代替品は何か、それとの比較で差別的優位性は確保できているか」などといった視点で、基本的な製品機能、パッケージデザイン、付加的な機能などに対する構成要素についてグループ内で話し合い、整理していきました。

 各グループで熱心に、ネーミングの与える印象やパッケージデザイン、パッケージの開けやすさ、原料の形状、産地、重量と価格の関係を考察したり、実際に試食をして味を見比べるなどして、各々の商品のポジショニングがどこにあるのか、なぜこの商品がこのポジションにあると考えられるのか、差別化ポイントは何かなどについて意見を述べ合い、とりまとめた結果をポジショニングマップで示しました。

 各グループのグループワークの結果、作成したポジショニングマップを発表し、講師から各グループに対して講評をいただきました。また総評として、ポジショニングのねらい、品揃え戦略、価格戦略、値ごろ感に対する考え方、競合との差別化戦略、自社のコアコンピタンスに基づいた製品開発をしていくべきことなどが解説されました。

東京研修4_グループワークの様子1

(グループワークの様子1)

東京研修4_グループワークの様子2

(グループワークの様子2)

東京研修4_グループワークの様子3

(グループワークの様子3)

東京研修4_グループワークの様子4

(グループワークの様子4)

東京研修4_発表の様子1

(発表の様子1)

東京研修4_発表の様子2

(発表の様子2)


参加者からの声

  • 講義が分かりやすかったです。コンセプトワークの重要性を再認識できました。
  • 具体的なSample(納豆)を扱いながらの議論は非常によかったです。
  • 新商品開発のフローが良く分かりました。
  • 実際の商品開発において、ポジショニングの軸のとり方、商品投入時のカテゴライズの決め方など、その判断のつけ方が明確になりました。
  • 現在、商品開発に苦しんでいるので、すぐにでも活用出来そうです。
  • 陥りやすい間違い等の指摘があり、今後実践する上で大変役に立ちました。