1. ホーム
  2. 現地コーディネーター研修開催報告(平成21年度)
  3. 開催報告:現地コーディネーター研修(豊橋)

開催報告:食農連携のための現地コーディネーター研修【豊橋】

農業者と食品産業のマッチング 〜食農連携に携わる現地コーディネーターの持つべき視点〜

 2010年1月29日(金)に豊橋サイエンスコアで開催された「食農連携のための現地コーディネーター研修(豊橋)」は、30名近くの方々にご参加いただき、盛況に終わりました。

 研修の参加者は、行政、大学、連携支援機関、コンサルタントなど、地域の中心となりコーディネート業務を進めている方々や、食農連携の事業を推進している企業の方々で、大変中身の濃い研修となりました。

講義 14:00〜15:30

テーマ:
農業者と食品産業のマッチング
  〜食農連携に携わる現地コーディネーターの持つべき視点〜
講師:
株式会社キースタッフ 代表取締役 鳥巣 研二 氏

講義の様子

 講義では、株式会社キースタッフの鳥巣研二氏をお招きし、農業者と食品メーカーのマッチングのためにコーディネーターが持つべき視点について事例を踏まえながら大変わかりやすくお話いただきました。

 鳥巣講師は、地元の業者が地元の食材を使えるようになることが「農商工連携」ではないかという観点から、地域活性化のためには地域の素材を活用した一次加工が重要であり、一次加工が農業者と食品産業を結ぶ大切なポイントになること、今後は直売所ビジネスが地域において重要な地位を占めていくことや、今までの流通のしくみにとらわれずに自分の力で顧客までたどり着くようなしくみを持つことの必要性などを話されました。

 講義の最後には、「連携というのは、農家も儲かる、加工業者も儲かる、販売業者も儲かる、これを食べる愛知県の人たちも幸せになる、みんなが幸せになり、みんなが勝ち組になるのが連携である。昔あった地域で取れたものを地域で加工して売るという経済循環を取り戻し、地域を活性化していくことが、私の考える農商工連携である」という考えを述べられ、そのためにはコーディネーターが起爆剤となり、地域の人材をどれだけ育てていけるかにかかっているという話をされました。

豊橋研修2010_1

(講義の様子)

豊橋研修2010_2

(株式会社キースタッフ鳥巣講師)

意見交換会 15:45〜17:00

  • 食農産業ラスター推進協議会(豊橋市)の食農連携に関する取組み事例報告
  • フリーディスカッション

意見交換会の様子

 意見交換会は、食農産業ラスター推進協議会(豊橋市)事務局長の中野 和久氏の司会により、進められました。

 意見交換に先立ち、食農産業ラスター推進協議会(豊橋市)の取組み事例として、「豊橋農産物のペースト化」の話を株式会社TMLとよはしの立石氏より、「次郎柿、田原産アールスメロンの海外展開を見据えたブランド向上」の話を株式会社サイエンス・クリエイトの都築氏よりいただきました。最初にこの二事例に対し講師の鳥巣氏からアドバイスをいただいた後、参加者から自由な形での意見や質問を述べる時間となりました。

 過疎地域の直売所づくりの質問に対しては、鳥巣氏からは高齢化が進む中、過疎地域で暮らす高齢者を対象にしたような商品のラインナップをし、大型直売所との住み分けをし、地域住民のための生活利便性の高い直売所をつくっていくべきではないかというアドバイスがありました。また、地域農産物のブランド化のためには、東京へ売り込むか地産地消のどちらが有効かという質問に対しては、地元が認めてくれて初めて本当の「ブランド」になるのではないかというアドバイスがありました。その他、長野県駒ヶ根市から参加された胡麻の製造販売業をされている方の取組みや、静岡県三島市のご当地コロッケ「三島コロッケ」の取組みについてなど、日頃から地域のコーディネート業務に携わる方々の意見交換の場となりました。

豊橋研修2010_3

(意見交換会の様子)

豊橋研修2010_4

(意見交換会司会 中野氏)

豊橋研修2010_5

(事例発表 都築氏(左)、立石氏)

豊橋研修2010_6

(参加者からの質問)

講師ブログの研修紹介

鳥巣講師のブログに研修の様子をご紹介いただきました。

http://keystaff.seesaa.net/article/139730545.html

参加者からの声

  • 農商工連携・地域ブランド戦略など、地域の課題解決の参考になりました。
  • 意見交換会で実際に取組みをされている方々のさまざまな話や、それに対する意見を聞くことができ、大変参考になりました。
  • 一次加工の大切さがよくわかりました。
  • 新しい流通の創出が必要であるといった話が参考になりました。
  • 商品を成功させるためには地域での成功を持って、中央に打って出ることが重要であることを学びました。
  • 地域の失ったものを農商工連携で復活することの重要性がわかりました。
  • 地域の失ったものを農商工連携で復活することの重要性がわかりました。
  • 講義と意見交換会を通じて、意識をどう変えるかが重要だと感じました。